All Roads Lead to the Port [#6 Port]

梅雨が来る前にフライング気味でやってきた夏のような暑さ。曇りの日も、もくもくと空を覆う雲の奥から太陽の力強い熱と眩しさを感じます。
蒸し蒸しと湿度が辛くなってくる時季でもありますが、梅雨が始まる前の日中の光は、涼やかな夏らしい色や陰影をより一層美しく魅せてくれます。
岡山県産の6号帆布で作られた「#6 Port(6号ポート)」は、その生地の丈夫さと厚みを活かし、持ち運びだけではなく、室内に置いた時の佇まいにもこだわって設計されています。

オリジナルカラーで染色した6号帆布は、パラフィン加工を施してからさらにバイオウォッシュ加工することで、生地に独特の陰影と表情が現れます。最初は少々ゴワゴワとした手触りなのですが、だんだんしっとりと馴染んで育っていき、その変化は長年使い込むことで味わいがでる家具のような個性と面白さがあります。
帆布の厚みの規格については、以前の特集記事 「ateliers PENELOPE Standard | Vol.3 [#6 Cylinder Bag] 」でもご紹介していますので、よろしければ是非あわせてお読みください。
アイテム名の「Port(ポート)」は一般的に「港」を意味する英語ですが、その語源は「Portare(ポルターレ)」=「持ち運ぶ」という意味のラテン語からきているのだそうです。
日常使いしやすいサイズ感と一見とてもシンプルな見た目ながら、ボディやハンドルの比率のバランスや閂止めのアクセントによって、6号帆布ならではの重厚感がほどよく主張されて、そのどっしりとした様が港にいる船舶っぽく見えたことからそう名付けました。
余談になりますが「重要なもの」を意味する「important」の語源も同じ「Portare」です。意識して探してみると日常的に使われる多くの言葉に「port」が含まれていることに気づきます。
それら全てに「運ぶ」「持ち運ぶ」というコアイメージがあるということを改めて知り驚くとともに、物を運ぶツールであるバッグ作りに携わる立場として、なんだか勝手に浪漫を感じ嬉しくなってしまいました。そして海や空を渡って「人」や「物」が運ばれるようになったおかげで、私たちの今日の生活があることを深々と実感するご時世でもあります。
ボディと一体になっているしっかり取られた幅広のマチは、サイドの切り替え部分に施した飾りステッチによって、荷物を入れたときに不自然に沈みこまずフォルムを保ちます。
A4サイズが入るゆったりとしたメインコンパートメント部分は、自立するので中身が整理しやすく、重いものを持ち運ぶ時も丈夫な生地のおかげで中身が揺れ動かず、安定して持つことができます。
口元を覆う目隠しのカバーはファスナー付きのポケットを兼ねており、さっと取り出したい鍵やスマートフォンなどの貴重品を入れておくのにも便利です。フルオープンにすると吊りポケットに早替わりし、反対側の仕切りポケットと対になります。 お好みやシーンに合わせて使い分けられる仕様です。
石膏のような涼やかなアイスグレーと、深みあるセメント色のようなチャコール、どちらもほんのりと青みが感じられる色味で、これからやってくる暑い夏の時期にも涼しさを感じさせてくれそうです。
(アイスグレーは在庫限りで販売終了となります。)
写真・テキスト / Nao Watanabe
©️2026 ateliers PENELOPE











