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FEATURE

ateliers PENELOPE Standard | Vol. 1
[Safari Shoulder]

 

先日、ateliers PENELOPE のオンラインストアが新しくなりました。以前のサイトリニューアルは確かちょうど10年前だったと記憶しています。長いようであっという間だったこの10年のあいだに、沢山の新しいアイテムが中目黒・東山のアトリエからお客様のもとへ旅立って行きました。創業時から作り続けている定番10号パラフィン帆布以外にいくつかのオリジナル新素材もラインナップに加わり、2019年にスタートしたウェアブランドBIQUI par ateliers PENELOPE(旧:Bonjour biqui Bonjour)ではバッグと同素材のアウターなども製作しています。

特に2020年以降の情勢の変化はとても目まぐるしく、日本のものづくりの背景も刻々とその影響を受け続けていることは否めません。デザインを新しく生み続けることはもちろん大変なことなのですが、同じものを変わらずに作り続けることの難しさを実感する10年でもありました。定番アイテムの欠品が長引いてしまうことも多く、お客様にはいつもお待ちいただいてばかりで申し訳ありません。

記念すべきリニューアル後初となる特集記事は、ateliers PENELOPEで長年作り続けている定番のアイテムをご紹介いたします。本当は頭に思い浮かぶものを何点かまとめてピックアップしようと思案していたのですが、11つへの思いがありすぎ長くなってしまいそうなので、「ateliers PENELOPE Standard」として少しずつ、アーカイブも兼ねて記していきたいと思います。ずっと定番として共に年月を歩んできたアイテムたちは当たり前の存在すぎて、こうした機会にその魅力を見つめ直してみることで改めて思いが深くなっていきます。

 

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Safari(サファリ)」は日本人にとっても比較的馴染みのある言葉かと思いますが、「サファリパーク」とか「探検旅行」とか、「アフリカっぽいなにか」をイメージする方が多いのではないでしょうか。「Safari」の語源はもともとアラビア語で「旅行」を意味し、それが後にスワヒリ語で「長い旅」を指す言葉となったのだそうです。狩猟や動物の観察を伴う旅行を意味する英単語の「Safari」が生まれたのは現代になってからのこと。

 

 

横長かつ薄型のボディと外側に這わせたポケットが特徴の「Safari Shoulder(サファリショルダー)」は、ペネロープが東山に移転する前の最後の年、2007年に生まれたアイテムです。代官山の八幡通りにあるマンションの一室で、部屋の半分をショップ、もう半分をアトリエとして営業をしていました。当時のペネロープの製品はトートバッグが主でショルダーバッグは他に2型ほどだった気がします。そんな中、「気軽に持てるショルダーバッグを作りたい」と思い生まれたのが Safari Shoulder 。実は一度お蔵入りしていたデザインだという事をつい最近になってデザイナーから聞きました。試作を始めてみたもののしっくり来ず、しばらく放っておかれたサンプルを他のスタッフがたまたま発見。「これいいですね」の一言がきっかけで製品化に至り、思いがけず発売から19年のロングセラーに。数年前からはリクエストの多かった少し小さめの(S)サイズも展開しています。

 

 

帆布の生地幅をいっぱいに使って切り出した、背負った時に少し体からはみ出すくらいの横に長いフォルムは短辺・長辺のバランスが絶妙で、置いたときの姿もどこか様になるんです。生地が好きなデザイナーらしいパターンの取り方だと思います。個人的に生地を細かく継ぎ接ぎしたものよりも、裁断の取り都合が良く無駄が出ないデザインというのは、自然と良いデザインとして残り続ける気がしています。

 

 

 

外側のポケットは片面が3分割、もう片面が2分割に分かれていて、外出先でさっと取り出したいものを仕分けして収納することができます。3分割側は、スマートフォンなどの小物類を収めるのに丁度よく、少し頭ははみ出すもののHandy Pouch(ハンディポーチ)も縦にすっぽり入ります。2分割側はA5サイズ程度のものが入るゆとりある作りになっていて、読みかけの本やガイドブック、ハンカチなど面の広いものを入れておくのに丁度よく、暑い季節は飲み物のボトルを差し込んでおき散策途中の渇きを癒すのもいいかもしれません。ファスナー付きで安心なメインコンパートメントは横幅があるので、折り畳み傘もすっきり収納することができます。ショルダー部分はすっきりと見せるために角カンで接続し長さの調節をする仕様です。

 

 

 

たすき掛けが基本のデザインですが、私はショルダーを一番短くして肩掛けにして持つのも好きです。たすき掛けが合わない服装の時や、夏の暑い時期はさっと肩掛けができるワンショルダーが重宝します。左右の口元がショルダーに吊られて、少しだけカーブを帯びた笑ったようなシルエットになるのが気に入っています。

 

 

 

「人は移動するほど成長をする」といいますが、私は日常の移動も一種の旅だと思っています。毎日同じ景色を見ていても必ず一期一会の小さな変化があるからです。移動が多くなるこれからの時節、Safari Shoulder は旅行などレジャーシーンで使い勝手がよいのはもちろんのこと、私たちの日常という長い長い旅にも心地よく寄り添ってくれるアイテムだと思っています。これを書いていた今日も「ずっと Safari Shoulder を使っていて」というお客様が店頭にいらして、とても嬉しく思いました。

 

 

 

新芽の若い緑や花々が春の訪れ告げる今日この頃、ふだんの街中の色もどこか鮮やかに感じ自身のアンテナの感度も高まる気がします。Safari Shoulder  10号パラフィン帆布の定番7色すべてのカラーバリエーションを取り揃えています。無駄な装飾がなく使う人に寄り添うシンプルな形だからこそ、色が主役になるショルダーバッグだと思っています。他のアイテムでもそうですが、一見「自分には派手かな?」と感じる色も、パラフィン加工によってもともとの色より少し沈み落ち着いた色合いに仕上がっていますので極端な派手さは感じません。新しい季節にぜひお気に入りのカラーを見つけてみてください。

 

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写真・テキスト / Nao Watanabe

©️2026 ateliers PENELOPE